サッカーのロシアワールドカップ(2018年6/14~7/15開催)で日本代表が躍進しましたが、今回は、サッカーを例にしてほんの少しですが、日本人の身体的特徴についてお話ししたいと思います。
日本人の骨格は、アジア諸国の中で比較しても華奢な部類に入るとも言われています。現に、瞬発的な要素や筋力的な要素が必要なスポーツ競技では、欧米の外国人が好成績を上げる競技が多く存在しました。
一方、近年はフィジカル関連の研究や実践が進み、日本人が好成績を上げるスポーツ競技も増えてきました。でもその裏には、ここまで来るためにたくさんの選手、指導者、研究者の試行錯誤があったはずです。
ひとつ見えてきた事実としては、日本人の骨盤は後傾位であり、背骨の彎曲が少ないということです。つまり、いわゆる猫背の傾向が強いということです。
これによって、体の後面の筋肉、股関節周囲の筋肉が発達しづらいと考えられています。これは、オリンピックの陸上競技や、バレーボールの国際大会などを見ても、明らかにこれらの部位の筋肉量が少ないことが見て取ることができます。
ただ、日本人のこの骨盤後傾位は実は長所でもあって、農作業など繰り返しの作業をすることに最適化したものだとも言われています。
サッカーに話を戻すと、持久的な走力が必要なサイドハーフ、サイドバック、ウイングのポジションにおいて、日本人が欧州リーグで活躍しやすいのはこんなところにも一因があるのかもしれません。持久力を維持しやすい姿勢になるそうです。
しかし現代のサッカーはスペースが狭く、相手との身体的衝突が多い真ん中のポジションで活躍する日本人選手は、サイドのポジションに比べると少数です。“半端ない”フォワード、ドイツの黄色いチームで活躍する選手、英国リーグでレギュラーになったセンターバック、そして心を整えるキャプテン、といったところでしょうか。
おそらく、この真ん中のポジションの選手にとっては、より骨盤の位置を意識したトレーニングが必要であると考えます。
骨盤後傾位では、重心位置が後方に移り、踵に体重が乗ります。これによって体の一部の筋肉しか稼働されず、走る、跳ぶ、ボールを蹴る、相手に身体をぶつけることが必要な球際の場面では短所になってしまいます。
- 後方重心で走ると、アクセルとブレーキを一緒に踏んで走ることになってしまう。
- 後方重心で跳ぶと、体が丸くなってしまって十分な跳躍にならない。
- 後方重心でボールを蹴ると、上方にボールが飛ぶ、もしくはボールに体重が乗らない。
- 後方重心で球際を競ると、相手に力が伝わらず、自分がバランスを崩しやすくなる。
- 後方重心でのドリブルは、点のスピードが無く緩急が少ないので、抜ききれない。キレがない。
少なくともこれだけの要素が出てきてしまうと考えられるのです。
これらの要素を解消するには、骨盤が前傾し、背筋が伸びたスクワットの姿勢の体得です。トレーニングでも「パワーポジション」と言われる、サッカーのみならずスポーツ全般で体幹を鍛えるうえで重要視されるこの姿勢を体得し、活用することです。
また、中学生、高校生あたりからこれらの弱点を少しずつ取り除くことで、ポテンシャルを最大化させることも可能でしょう。
やや偏った目線や表現があるとお感じになる方もいらっしゃるかもしれませんが、「骨盤矯正のプロ」で「サッカーファン」のイチ整体師からのお話しなので、どうかあしからず。
骨盤の後傾が気になる方、スクワットで身体が丸くなってしまう方、スポーツに励んでいらっしゃる選手の皆さま。当院のカイロで身体を整え、無理なく骨盤前傾位を作るお手伝いをさせていただきますので、ぜひお役立てください。スポーツをがんばる学生さんには、学割サービスもご用意しております。
参考文献
- NSCA パーソナルトレーナーのための基礎知識
- 選手と指導者のためのサッカー医学 財団法人日本サッカー協会スポーツ医学委員会
- カパンディ関節の生理学 Ⅲ 体幹・脊柱 I.Aカパンディ
- 究極の体 高岡英夫
- 日本人が世界一になるためのゆるトレーニング 高岡英夫
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